たぬき
狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 夜の勤行の場に群れて現れたり、女や火に化けて人を惑わせたりする、三豊市に伝わる数々の狸の仕業。
- 細部
- 三豊市には狸にまつわる話が数多く伝わっている。修験者の角田さんが夜中に高倉大権現で修行をしていたところ、十人ほどが話しているような声が聞こえてきた。クソ狸の仕業だと見抜いた角田さんが「明日の晩また来るから、お前も来い」と一喝すると、翌晩は声が聞こえなくなったという。また、ある家に病人が出て女性の祈祷師を招いた際には、夜中に提灯のような明かりが見えたという。祈祷師が、自らが祈祷して灯が消えれば正体は狸であり、消えなければ人間であろうと告げてから拝み始めたところ、まもなくその明かりは消えていったと伝えられている。炭焼きをしていた男が昼寝中にモンツキダヌキに頭を押さえつけられて動けなくなり、光明真言を唱え続けるうちにいつの間にか解放されたという話もある。一方で、通りがかりの男に相撲を挑んできた狸が、気づけば墓石に変わっており、男が血だらけになって死んでしまったという恐ろしい話も残る。ほかにも、女に化けて夜道をついてきたり、財布を落として金を拾わせたのちに焼き尽くしてしまったりと、化かしの手口はさまざまに語られている。憑かれた場合には、神社や巫女に祓ってもらい、油揚げや小豆飯を供えて落とすのが一般的な対処法とされていた。
- 広まり方
- 1982年から1983年にかけての『香川の民俗』所収、大西浩子の山本町聞書、1993年の『香川の民俗』所収、石崎洋司・敬子「拝み屋さん」、1996年の『香川の民俗』所収、加島あき子の聞き書き、1973年の『民俗採訪』所収、國學院大學民俗学研究会の記録などに残る。
- 地域
- 香川県三豊市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ