いいだのたぬきがまねるよるのものおと
飯田の狸がまねる夜の物音
国内
未確認生物
- どんな話か
- 人声や物音をまねて夜の小屋や社を騒がせるが、正体を見抜くと音が止んだという。
- 細部
- この獣は姿を見せずに人の気配だけを作り出す。宮のあたりでは人のまねをして通行人をたぶらかし、田仕事の小屋に泊まっていると、雨で誰も来ないはずの夜に呼び声が上がり、壁が叩かれた。ところがたぬきの仕業だなと胸のうちで思うと、それきり音は消えたという。山上の小屋に泊まった者も、下から登ってくる人声に外へ出ては誰もおらず、中に戻ると耳元で声がするという繰り返しに遭い、途中で気づいて戸を開けなくなった。元旦を迎えるため社に籠もった夜、数人が押しかけたような騒ぎに火を焚いて待っても誰も現れなかった話や、小川路峠の日暮れに酒盛りと伊那節が響き、そんな場所はないと言い当てた途端に消えた話もある。
- 広まり方
- 1989年刊の『長野県史 民俗編 南信地方 ことばと伝承』第十二編口頭伝承、第三章世間話のむじな・たぬきの話に四件が載る。
- 地域
- 長野県飯田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ