たぬき
タヌキ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 東秩父村白石に伝わる話で、ムジナ沢のタヌキがたびたび家を訪ねてきたり道中の人を化かしたりしたといい、長慶寺の牧厳和尚も狸に化かされて葬式に出て以来、経も字も見違えるほど上達したという。
- 細部
東秩父村白石に伝わるタヌキの話である。ある家に夕方、見知らぬ男が訪ねてきて囲炉裏で暖まらせてほしいと頼んだ。年寄り夫婦が承知すると、その後も男はたびたび姿を見せるようになり、様子の怪しさからタヌキの化け物ではないかと疑われた。ある日は餅を食べて帰り、また訪れた際に酒を勧めると火のそばで眠り込み、気づけば木の葉が転がっていた。家の者が焼き石を焼き餅だと偽って渡すと、タヌキの股の間に収まり、タヌキは逃げ去って二度と現れなかったという。
ムジナ沢にすむタヌキと伝えられる。このほか、小川から白石へ続く道でもタヌキが人を化かし、土産物を木の葉にすり替える被害がたびたびあったといい、これも同じくムジナ沢のタヌキとされる。また、長慶寺の住職だった牧厳和尚は元来お経も文字も不得手であったが、狸にだまされて狸の葬式へ連れて行かれて以来、お経が達者になり、狸の毛の筆で見事な文字を書くようになったとも伝わる。
- 広まり方
- 1984年刊行の『白石の民俗』に、東京学芸大学民俗学研究会が世間話として収めた記録がある。
- 地域
- 埼玉県東秩父村
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ