いたずらだぬき
悪戯狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 茶巾餅の餡の粕で暮らし悪戯を重ねて海に没した狸と、芝居小屋の奈落に棲み声を取る三吉という狸が伝わる。
- 細部
- 尼崎にはいたずら好きの狸にまつわる話が複数伝わっている。一匹は、茶巾餅の餡を作る際に出る粕を好んで食べて暮らしていたといい、偽の橋をこしらえて通行人を川へ落としたり、担いでいる荷物をいつのまにか重くしたりと、盛んに悪戯を仕掛けていた。しかしその悪ふざけが度を越したものか、ある日ふとしたはずみで海に落ちて姿を消し、以来行方の知れないままになっている。もう一匹は桜井座という芝居小屋の奈落に棲みついていた三吉という名の狸で、舞台にいる者がうっかり唾でも吐こうものなら声を奪ってしまうといわれた。そうなったときは神酒や赤飯、油揚げを供えて詫びを入れる習わしがあり、夜になると誰もいない舞台で昼間の芝居をまねて演じることもあったと語り継がれている。
- 広まり方
- 『郷土研究上方』1935年掲載、四雨生「尼崎落葉集1,尼崎の狐と狸の話」と、『近畿民俗』1972年掲載、柏原夫佐子「おばあさんから聞いた話」の双方に記録がある。
- 地域
- 兵庫県尼崎市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ