あいなんのとのさまぎょうれつにばけるたぬき
愛南の殿様行列に化ける狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 道に迷わせ、音を立て、行列にまで化けたと語られる南宇和の狸譚は十八話にも及ぶ。
- 細部
- この土地の怪異譚は狸の話が群を抜いて多い。廻船問屋の裏手の松に棲みついた狸は人を化かし、一晩中山を歩かせたが、家の老女に大声で叱られると山を鳴らして逃げ、以後現れなくなったという。明治二十年ごろには、迎えに来た飼い犬と思って包んで打ち殺したところ大きな狸だった話が伝わる。青年宿の裏で車を転がすような音を立て、鉄砲で威されて白い狸が牛の背に乗って去った話、酔った炭焼きが田を踏み荒らして夜明けに我に返った話、猟師の前に殿様の行列を出して穴の仲間を逃がした話もある。魚を狙って提灯を連ねる、山中から呼び声をかける、化かされたふりをして逆に討ち取るなど、化かす側と化かされる側の駆け引きが繰り返し語られる。
- 広まり方
- 1976年および1985年の『伊予の民俗』所収の鈴木泰助の報告と、1991年の『常民』所収、中央大学民俗研究会の城辺町調査報告書に十八例が採録されている。
- 地域
- 愛媛県愛南町
- 年代
- 明治から昭和
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ