ふねをかたむけるたましい
船を傾ける魂
国内
未確認生物
- どんな話か
- 晴天下で船が急に傾き、頭上で怪音がしたのは、弔われぬ水死者の魂のしわざだという。
- 細部
- 姫島のある漁師が、よく晴れた日に船を走らせていたところ、これといった理由もなく船が急に傾き、驚いたことがあったという。何が起きたのかとあたりをうかがうと、頭の上のほうから聞き慣れない音が聞こえてくる。これは、海で命を落とした人のために行うべき流勧請、すなわち供養の儀礼がなされないままになっているため、その魂が浮かばれずに海上をさまよっているせいだろうと語られた。日々の漁の最中に起きた小さな異変を、弔われぬ死者の魂と結びつけて理解する漁村の心性がうかがえる話である。
- 広まり方
- 1971年の『土佐民俗』に、浜田数義「海村漁老聞書(九)」の一話として掲載されている。
- 地域
- 大分県姫島村
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ