たけだぐさ
武田草
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 織田軍に攻められ自害した艶姫の魂が堀に水草となって現れ、祭りの晴れた朝には姫の幻が宝を手に現れるという。
- 細部
天正年間、武田勝頼の居城が織田信長方に攻められた際、家来の男と恋仲であった艶姫は、離れ離れになったすえに捕らえられてしまった。その後、脱走を試みたものの果たせず、艶姫は自ら命を絶って堀に身を沈めたのだという。それから迎えた次の春から、その堀には見慣れない水草が生えるようになり、里の人々はこれを艶姫の精だと考えて、武田草あるいは艶姫草と呼びならわすようになった。
四月二十九日にはこの姫にちなむ祭りが行われるが、例年決まって雨に見舞われる。ただし何年かに一度は晴れることがあり、そのような朝に堀へ行くと水面が二つに割れ、玉手箱や鏡、宝剣を手にした美しい女の姿が現れるのだという。この女を笑わせることができれば、持っている宝を手に入れられると語り継がれている。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1931年掲載、小寺融吉「植物の由来についての伝説」に記録がある。
- 地域
- 山梨県韮崎市
- 年代
- 戦国時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ