しろいぬ
白犬
国内
未確認生物
- どんな話か
- 堺の寺で飼われ勤行の折に平伏していた白犬が餅をのどに詰めて死に、弔われたのち門番の妻に宿って男児に生まれ変わったという話。
- 細部
- 堺市の浄土宗寺院にまつわる話である。この寺には白犬が飼われており、勤行の時間になると本堂の縁までやって来て平伏する姿を見せ、修行者が道を歩けば裾にまとわりついて吠えるほど懐いていたという。ある年の師走、搗いた餅をこの白犬に与えたところ、のどに詰まらせて死んでしまった。哀れに思った和尚は戒名を授けて手厚く弔ったが、その後、住職の夢の中に犬が現れ、念仏の功徳によって人間に生まれ変われることになり、門番の妻の胎に宿ると告げたのだという。果たして門番の妻はほどなく身ごもり、男の子を産んだ。この男児は聡明であったが、なぜか餅だけを嫌って食べようとせず、人々は犬の生まれ変わりに違いないとして白犬とあだ名した。男児が僧にそのわけを尋ねたので、僧は一部始終を語り、餅を食べればもう呼ばれなくなるだろうと告げたところ、男児は実際に餅を口にしようとしたその日に、忽然と姿を消してしまったのだという。
- 広まり方
- 1975年刊行の『日本随筆大成 第二期』に収められた菊岡沾凉「諸国里人談」に記録がある。
- 地域
- 大阪府堺市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ