けせんぬまのさるにさらわれたよめ
気仙沼の猿にさらわれた嫁
国内
未確認生物
- どんな話か
- 姑にいじめられた嫁や新婚の嫁が、猿に化けた若者にさらわれて山中で暮らしていたという話。
- 細部
姑にいびられていた嫁が浜へ海藻を採りに出た折、見知らぬ立派な若者に出会ったきり姿を消してしまった。数十年後、恐山を訪れた猟師がその嫁らしき女が洗濯をしているのを見かけ声をかけると、若者の正体は猿であり、そばには小猿までいて「帰れば猿に殺されるから、ここで不自由なく暮らしている」と答えたという。似た話として、表で縫い物をしていた新婚の嫁が同じように若者と消え、後に山で道に迷った営林署員が川上で洗濯する彼女を見つける筋もある。
この場合の若者はシシと呼ばれる六、七尺もの巨大な古猿で、銃弾も通さぬ毛並みを持ち、山高帽をかぶって出かけては着物を持ち帰るなど、嫉妬深いが妻には何くれとなく尽くしたという。子どもは猿と人の合いの子のような姿だったと語られている。
- 広まり方
- 1982年刊『小泉の民俗―宮城県本吉郡旧小泉村―』所収、東洋大学民俗研究会の口承文芸調査に記録がある。
- 地域
- 宮城県気仙沼市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ