さむとさん
寒戸さん
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 13歳の関のEが、餅を届ける途中に出会ったムジナに憑かれて頭痛とうなり声に苦しみ、山伏の祈祷でようやく正気を取り戻したという。
- 細部
- 関という家のEという娘は、十三歳のときに初めて寒戸さんと呼ばれるものに憑かれた経験を持つ。叔母のもとへ餅を届けに行く道すがら、行きにも帰りにもムジナと出くわしており、それが憑依の始まりだったとされる。家に戻ってからのEは激しい頭痛に見舞われ、大きな声でうなり続けるようになり、祖母がたたいて正気づかせようとしても一向に気づく様子がなかった。困り果てた家族が岩谷口から山伏を呼んで祈祷をさせたところ、Eは縁側からいきなり飛び出して外を駆け、浜辺まで走ったところで倒れ、そのまま正気に戻ったという。憑いたのは餅欲しさに現れたムジナ神で、そのとき餅を与えなかったことが原因だったと語られている。
- 広まり方
- 『新潟県史 資料編23 民俗2』(1984年)所収、山本修巳「行者とムジナ」に記録がある。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ