ものいうさくら
物言う桜
国内
未確認生物
- どんな話か
- 東林房の糸桜は人の言葉を発したと伝わり、寛延改元の春には桜の大木が三日にわたり別れの言葉を語りかけ、翌年枯れたという。
- 細部
佐渡には人語を発したと伝えられる桜が複数残っている。東林房にあった糸桜は言葉を発したとされ、その株を分けて育てたのが、河原田町から東北へ一里ほど離れた千種村大和田の宝蔵坊にある枝垂桜だという。もうひとつ、寛延に改元された年の春には、花見をしていた人々が桜の大木の梢から声を聞くという出来事があった。その声は、花が咲くのも自分たちが立っているのも今年が最後で、名残惜しいけれど別れを告げる、という意味の言葉を告げていたという。
この不思議な声は三日ほど続けて聞こえ、噂が広まるにつれて花見に訪れる人はいなくなっていった。そして翌年、桜の木は声で語ったとおりに本当に枯れてしまい、予言が的中したとして語り草になったという。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1928年掲載、松川二郎「桜の銘木伝説」および藤澤衛彦「春の旅・伝説の桜―名所名木歌めぐり―」に記録がある。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ