りょうどめ
漁止め
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 出雲市十六島町で、特定の日に漁や仕事を休む習わしを漁止めといい、破ると祟りがあるとされ茄子の話などが伝わる。
- 細部
出雲市十六島町では、決まった日に漁や畑仕事を休む漁止めという習わしが厳格に守られていた。たとえば4月1日と15日には、村の戸主たちが社寺への参詣に出るためこの日は漁も農作業も休みとされ、参詣をせずに漁に出てしまうと、正月に若者たちからトンドの祟りを受けるといわれていた。お盆の16日には船の神であるフナダマサンに関わる日として船を出すことが固く禁じられており、昔この禁を破って漁に出た者たちは、大漁ではあったものの持ち帰ってみると獲物がすべて茄子に変わっていたという不思議な話も伝えられている。
ほかにも旧暦9月13日の氏神様のお祭りや、10月に行われる龍ごんさんの祭事も漁を休む日とされていた。龍ごん祭にかかる費用は、こうした休漁の日や10月の海が荒れる日を使い、ナカマウミと呼ぶやり方で一戸ごとに若者を一人出し、船に乗って漁をして得た分を積み立てて賄っていたという。休漁を決めた晩には、船頭の指示で浜に印を張り、村中の船底からトノミという栓を抜いてシメノコにくくりつけておく決まりもあり、これを先に取ってしまう家は嫌われ、休み日に漁へ出た家には縄を張ったり出入り口に釘を打ったりして咎める習わしもあったという。
- 広まり方
- 1939年の雑誌『民間伝承』に、瀬川清子が十六島町で採集した漁止めの記録として複数の事例が紹介されている。
- 地域
- 島根県出雲市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ