おうしこ
生石子
国内
未確認生物
- どんな話か
- 本郷の竜王社の神体が武倍山に移って動かず、社地を清め錦を敷いて出迎えよとの託宣どおり居着いたという。
- 細部
高倉神社に祀られている二柱の祭神は、もともとは沼隈郡本郷の地にあったのだと伝えられている。かつて本郷村にある竜王社の神体が忽然と姿を消してしまったことがあり、探していると武倍山が夜ごとに光を放っているのに気づいた村人が向かってみると、そこに探していた神体が鎮座していたという。村人たちはこれを本郷へ持ち帰ろうとしたが、神体はまるで根が生えたように少しも動かず、そのうえ激しい風雨まで起こったため、連れ戻すことをあきらめざるを得なかった。
その後、本郷の里正のもとに神託が下り、近ごろ社のあたりが汚れてしまったのでこの武倍山へ移ってきたのだと告げられた。そのうえで、どうしても戻ってほしいのならば、生石子高御倉という名で敬い、社地を清めたうえで、道中に荒薦を敷きさらにその上へ錦を重ねて出迎えよ、という条件が示されたという。しかし本郷側はこの求めに応じることができず、ついに神体を取り戻すことを断念したのだった。
- 広まり方
- 1978年の『広島県史 民俗編』に収録された村岡浅夫「Ⅴ 四:2 厳島伝説の周辺」に記録がある。
- 地域
- 広島県福山市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ