おうせいちゅう
応声虫
国内
未確認生物
- どんな話か
- 1703年正月、発熱後に腹から声を発するようになった京の職人の息子が、雷丸を煎じた薬湯で応声虫という寄生虫を排出し、6月末に全快したという。
- 細部
- 1703年(元禄16年)の正月、京に住むある職人の息子が突然高熱を出した。数日で熱そのものは引いたものの、今度はどういうわけか腹の中から人の声のようなものが聞こえてくるようになったという。あらゆる薬や祈祷を試みても一向に効き目がなく困り果てていたところ、医者の菅玄際が古今の書物を調べ、これは応声虫という虫の仕業に違いないと診断を下した。そこで雷丸という薬を煎じた湯を飲ませようとすると、腹の中の声は激しく抵抗する様子を見せたが、飲ませ続けた翌日には声がかすれ始め、さらに続けるとついに声はぴたりと止んだ。その後便所へ行った際、肛門からトカゲに似た姿の虫が下り、額には小さな角まで生えていたため、親はこれを打ち殺したという。息子はその後回復に向かい、6月の末にはすっかり本復したと伝えられる。
- 広まり方
- 日本随筆大成第三期1977年収録、天野信景「塩尻」に記されている。
- 地域
- 京都府京都市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ