おとんきつね
おとん狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 立見峠の古狐が人を化かして騒動を起こし、江戸へ出ては恩人に大金を送って恩返しをしたと伝わるおとん狐の話。
- 細部
因幡国の立見峠にはおとん狐と呼ばれる年経た狐が棲み、行き会った里人の頭を丸坊主に剃り上げてしまうというので土地の者から恐れられていた。ある日、退治を買って出た村の若者2人が峠へ向かうと、金色の毛並みをした老狐が現れ、やがて若い娘の姿に変じた。娘は道端の石地蔵を抱き上げて川辺の水草を絡めると、それを赤子に変えて背負い、ある老夫婦の家を訪ねて孫だと偽って抱かせた。
若者たちが物陰から見ていた次第を語っても老夫婦は取り合わず、赤子を湯に浸けてしまい、赤子はそのまま息絶えた。老夫婦が嘆き怒っていたところへ通りかかった和尚が2人の若者の頭を剃って弟子にしてしまい、若者たちは一心に経を唱えて木魚を打ち続けた。夜が明けて村人が峠に来てみると、若者2人は草原に座り込み、竹の櫛に馬の糞を刺したものを振り回して騒いでいたという。もう一つの話では、おとん狐は江戸へ出て遊女に化け、かつて世話になった恩人のもとへ大金を送り届けて恩返しをしたと伝えられている。
- 広まり方
- 1935年の『旅と伝説』所収、板祐生「山陰の伝説玩具概見」に記録がある。
- 地域
- 鳥取県鳥取市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ