おとこのこ
男の子
国内
未確認生物
- どんな話か
- 雨の日に山道で縦縞の着物を着た男の子が呼びかけながら追ってきたが、里に出ると諦めて追ってこなくなった話。
- 細部
- 蒲刈島に伝わる話である。明治四十年ごろのことという。ある雨の日、大浦から宮盛へ帰る道すがら鬼谷のあたりにさしかかると、十歳ほどに見える、縦縞の着物をまとい豆絞りの手拭いで頬被りをした男の子が、「おーい、おーい」と声をかけながら近づいてきた。ところが近くに来るとどこか生臭いにおいがしたため、只者ではないと気づき、足を速めて清水のあたりまで歩いた。そこで振り返ってみると、男の子はまだ後をついてきている。そのまま構わず歩き続け、人家の見える里まで出たところで、ようやく追ってくる気配がなくなったという。姿は無邪気な子どもでありながら、獣じみたにおいだけが正体を疑わせる手がかりとして語られている。
- 広まり方
- 1982年の『広島民俗』所収、原田三代治「上蒲刈島宮盛の民俗(3)―『原田トシノ』ノート拾遺―」に見える。
- 地域
- 広島県呉市
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ