おとひめさま
乙媛様
国内
未確認生物
- どんな話か
- 和銅年間に一夜で島を造ったという乙媛様の霊が、枇榔島に泊まる者へ音楽や地鳴りを起こすと伝わる。
- 細部
枇榔島に泊まると、真夜中に森の奥から音楽のような音が聞こえてくることがあるという。また、琵琶歌を歌ってみると、激しい地響きとともに大きな岩が崩れ落ちるような音が響き、やがて島じゅうの木々がメリメリと大きく鳴動することもあったと伝えられている。この島は和銅年間に天智天皇の皇女であった乙媛様が、一夜のうちに造り上げた島なのだといわれ、こうした不思議な出来事はすべて姫の霊によるものだと信じられてきた。
乙媛様がいたずらのあまり沖へ流されてしまったとき、自ら島を築き、陸地までを一夜でつなぐ岩の道をこしらえようとしたが、それを快く思わなかった天邪鬼が鶏をだまして早く鳴かせたため、岩道は完成しないまま終わってしまったのだという。今なお島から陸へ向かって、海中には岩の道が続いているとされている。
- 広まり方
- 1931年の『旅と伝説』掲載、楢木範行「鹿児島の伝説処々」に記録されている。
- 地域
- 鹿児島県志布志市
- 年代
- 奈良時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ