おとぼうなまず
オトボウナマズ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 清水川で捕らえられた大鯰にまつわる話で、切り分けた身や置き去りにされた身が互いを呼び合う声を上げたと伝わる。
- 細部
- 野中の清水川で釣りをしていた人が大きなオトボウナマズを釣り上げたが、あまりに大きすぎたので切り分けて腰籠に入れて持ち帰ろうとした。すると腰籠に残った身の方から「オトボウ、オトボウ」と呼びかけるような声が聞こえてきたという。別の話では、おとさんという人が麦刈りに出た際、鯰が化けたものに抱きつかれ、追いかけられたこともあった。また上大島の清水では三歳ほどの小さなナマズを捕まえたところ、山の方から呼び声がし、腰籠の中の魚が「オオイ」と応じたため、実は大きなナマズが小さく化けていたのだと気づいて恐ろしくなり、置いたまま逃げ帰ったという。清水川には鯰が化けたものが棲みついているとされ、いずれも呼び名を通じて親子や仲間の情が示される話である。
- 広まり方
- 1982年刊『群馬県史 資料編27 民俗3』所収、井田安雄がまとめた群馬の伝説の代表例に記録がある。
- 地域
- 群馬県前橋市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ