おくりおおかみ
送り狼
国内
未確認生物
- どんな話か
- 夜道で赤い火の玉が実は狼の目だった話と、山仕事の行き帰りに何ヶ月も付けられた送り狼、その避け方や礼の言葉が伝わる。
- 細部
- 馬方をしていた人が夜、赤岩のあたりを通りかかったとき、赤い火の玉のようなものが目に入り、その灯でタバコに火をつけようとしたところ、低く唸られてしまったという。実はそれは狼の目が光っていたものだったと伝えられている。また、五十五歳ほどの男が山仕事の行き帰りに、毎日のように狼に後をつけられるということがあり、この送り迎えはその後何ヶ月にもわたって続いたという。知らないふりをして平然と歩いていれば狼は何もしてこないが、振り返ったりつまずいたりして隙を見せると、たちまち襲いかかってくるとされる。狼に襲われないための心得として、着物の帯を引きずりながら歩くとよいとも言われ、帯の長さの分だけ狼は近寄ってこないのだという。無事に家までたどり着いたときには、送ってくれたことへの感謝を狼に向かって言葉に出すとよいとされている。
- 広まり方
- 1974年の『粕尾の民俗―栃木県上都賀郡粟野町旧粕尾村(下粕尾は除く)―』所収「九 口承文芸」(東洋大学民俗研究会)に記録がある。
- 地域
- 栃木県鹿沼市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ