おに
鬼
国内
未確認生物
- どんな話か
- 人を喰い財を奪っていた鬼が法然上人の教化で改心し、親子で捨身往生を遂げて鬼骨寺が建てられた伝説。
- 細部
- 昔、人を喰らい財を奪っていた鬼がいたが、法然上人の教えによって改心し、仏の道に入ったという。鬼は自らの犯した罪を深く悔い、やがて命を終えたため、その地に鬼骨寺が建てられ、今も鬼の牙が秘蔵されていると伝えられている。法然が四国へ流される途中、兵庫の浦で一行の舟が大波に遭ったとき、どこからともなく赤鬼と白鬼の二鬼が現れ、上人はこれを教え導いた。しばらくして、この二鬼は父母を伴って再び上人のもとを訪れ、教えを乞うたので、上人が十念と仏画を授けると、鬼の親子は山中の断崖から身を投げて往生を遂げたという。上人はその遺骨を拾い集め、阿波の地に鬼骨寺を建立して菩提を弔った。鬼が角に名号をかけて身を投げたのちに鬼骨寺が開かれ、法泉寺にはその名号と三尊仏の御影、鬼の角が、西福寺には鬼の歯などが今に伝えられているという。
- 広まり方
- 1922年の『土の鈴』所収、長尾覚「阿波に於ける鬼の遺跡」のほか、2004年の『伝承文学研究』所収、堤邦彦「近世唱導と在地伝承―法然上人・鬼骨寺縁起のゆくえ―」に記録がある。
- 地域
- 徳島県鳴門市
- 年代
- 鎌倉時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ