おに
鬼
国内
未確認生物
- どんな話か
- 一条戻橋で渡辺綱が鬼女の腕を斬った話や、武徳殿東の松原に鬼が現れ人を食ったという話など、都に鬼が出没した伝承が複数残る。
- 細部
- 京の都には鬼にまつわる話がいくつも伝わっている。深夜、一条戻橋のあたりで美しい女に呼び止められた渡辺綱は、乞われるまま馬に乗せて正親町の近くまで進んだところ、女はにわかに恐ろしい鬼へと姿を変え、綱の身をつかんで愛宕山へ連れ去ろうとした。とっさに綱は刀を抜いて鬼の腕を斬り落とし、切られた腕は北野天満宮の回廊の屋根の上に落ちたという。片腕を失った鬼は光を放ちながら愛宕山の方角へ消えていった。ほかにも、寛平4年の8月には都の松原に鬼が出没して人を食らう事件があり、朝廷が絵師の巨勢金岡に命じて魔除けの絵を障子に描かせたという記録も残る。さらに、京へ上ってきたある田舎者が河原院で宿を取った折には、連れの女が鬼にさらわれたとも伝わっている。鬼の腕を斬ったという話には、頼光配下の綱が一条大宮の戻橋で成し遂げたとする説のほかに、場所は戻橋でなく羅城門であったとする異説も存在する。
- 広まり方
- 1933年刊『旅と伝説』所収、浅井正男「酒呑童子伝説考」、1974年刊『日本随筆大成第二期』所収、喜多村筠庭『筠庭雑録』、1976年刊『日本随筆大成第一期』所収、石原正明『年々随筆』、1975年刊『日本随筆大成第二期』所収、滝沢馬琴『燕石雑志』に記録がある。
- 地域
- 京都府京都市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ