おんば
おんば
国内
未確認生物
- どんな話か
- 絶壁の渓谷に住むおんばは刀鍛冶と刀の腕を競い、鶏の声に驚いて山へ逃げ帰ったという。
- 細部
- 海陽町の切り立った渓谷には、おんばと呼ばれる超人間的な存在が棲んでいて、猪や鹿、蛇などを捕らえて食べて暮らしていたという。あるとき、渓谷のそばに住む刀鍛冶のもとを訪れ、刀の打ち比べを持ちかけたことがあった。おんばは焼けた鉄を素手だけで見事な刀に仕上げてしまい、これを恐ろしく思った刀鍛冶は火を焚いて鶏を鳴かせたところ、その声に驚いたおんばは大きな音を立てて山へと逃げ帰っていったという。別の話では、女に化けたおんばが刀鍛冶のもとで一緒に仕事をするようになり、一晩で刀を千腰打てたら女房にするという約束が交わされたが、夫を取られると案じた本妻が九百九十九腰目のところで鶏を鳴かせたため、おんばは夜明けと思い込んで逃げ去ったとも伝えられている。
- 広まり方
- 『芸能』1963年掲載の国学院大学説話研究会「四国の口承文芸―海部川流域―」「四国の口承文芸―海部郡宍喰町―(二)」に記録されている。
- 地域
- 徳島県海陽町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ