ふじよしだのむらざかいおくりおおかみ
富士吉田の村境送り狼
国内
未確認生物
- どんな話か
- 村境を越える間に送り狼がついてくるといい、懐手をせず、転んでも鼻緒が切れたと言い繕う必要があった。
- 細部
- 富士吉田市向原では、昔は自分の村を出て隣の村に入るまでの間、送り狼という狼が後をついてくるものだと語られていた。送り狼につかれた者には、いくつか守るべき決まりがあった。まず、寒くても両手を袖の中に入れて懐手をしてはいけない。油断していると見なされ、狼に襲われる隙を与えてしまうからである。また、もし道でつまずいて転んでしまった場合には、決して転んだとは言わず、「下駄の鼻緒が切れた」と言い繕うことになっていた。転倒そのものが油断の証と受け取られ、その隙をついて狼が襲いかかってくると考えられていたためである。旅の心構えとして語り継がれてきた戒めである。
- 広まり方
- 1983年の『向原の民俗(上)』(山梨県富士吉田市、都留文科大学民俗学研究会)口承文芸・世間話の項に記録されている。
- 地域
- 山梨県富士吉田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ