おきのさん
おきのさん
国内
未確認生物
- どんな話か
- 熊谷地方には、おきのさんという紙製の姉様人形を信仰する風習があり、よく信心すれば蚕の世話や嫁・子守の働きぶりまで良くしてくれるとされた。無断で借りて祀った家には、その夜蛇の姿となって現れたという。
- 細部
埼玉県熊谷市を含む熊谷地方一帯では、おきのさんと呼ばれる紙製の姉様人形への信仰が見られる。地元の農家のお婆さんが語るところでは、おきのさんはたいへん働き者の神様であり、深く信心すれば養蚕の世話まで引き受けてくれるという。また、嫁の仕事ぶりが芳しくなかったり、子守役が真面目に務めを果たさなかったりする場合でも、おきのさんへの信心を篤くすれば改善すると考えられていた。
ところが、ある家でおきのさんを断りなく借り受け、勝手に祭壇を設けて祀ったところ、その晩のうちにおきのさん本人がその家に姿を現したという。しかもそれは弁天様さながらに、蛇の姿となっての来訪であった。人形として扱われる一方で、粗略な扱いを受ければ蛇となって現れるところに、おきのさんという存在の持つ恐ろしさが表れている。
- 広まり方
- 1935年刊行の『旅と伝説』に小沢国平が発表した「埼玉地方おきのさん伝説」に記録されている。
- 地域
- 埼玉県熊谷市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ