ぬれやくし
濡れ薬師
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 日照りの雨乞いで人身御供にされかけた娘およしが旅僧に救われ、身代わりの薬師像を沼に沈めると大雨が降り、およしは薬師に仕えたという。
- 細部
槻木では昔、日照りが続くと村人たちが鰌沼のほとりに集まり、村の娘を一人選び、竜神に捧げる人身御供として水を浴びせ続け、雨を乞う習わしがあったという。あるとき、およしという美しい娘に想いを寄せていた勘作という若者が、自分の恋が叶わない憂さを晴らそうと、このおよしを人身御供に推薦してしまう。およしが覚悟を決めて沼へ向かうと、そこへちょうど一人の旅の僧が通りかかり、そのような不心得な行いはならぬとさとした。
竜神とてこのような犠牲は喜ばないだろうと、僧は身代わりとして薬師像を残して立ち去っていく。すると突然大雨が降り出し、日照りに苦しんでいた村はたちまち息を吹き返した。村人たちはこの薬師像のために薬師堂を建てて祀り、およしはその傍らに小さな庵を結んで、生涯にわたってこの薬師に仕え続けたのだという。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』伝説・祠堂の部に記録がある。
- 地域
- 宮城県柴田町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ