くりはらのうまとはたおりのぬま
栗原の馬と機織りの沼
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 栗駒の沼には愛馬を主として捧げた飛騨守の伝説と、一迫の沼には悲恋の末に入水した娘が機を織る姿を見せるという伝説が伝わる。
- 細部
栗駒には、由来の異なる二つの沼にまつわる話が伝わっている。ひとつは、合戦に敗れて落ち延びる途中の飛騨守にまつわるもので、追われる身となった彼が湿地にさしかかったとき、そこから清水がにわかに湧き出して沼となり、足跡をすっかり覆い隠してくれたという。飛騨守は乗っていた愛馬を自らの手で刺し、この沼を守る主になるようにと言い含めてから難を逃れた。それ以来、三年に一度、沼の面に馬の首と黄金づくりの鞍が浮かび上がるようになり、これを目にした者は三年のうちに命を落とすと恐れられている。
もうひとつは一迫に伝わる話で、狩野因幡守の娘が、身分違いの足軽と深く想いを寄せ合うようになった。娘は三年の歳月をかけて願をこめた曼荼羅を織り上げたが、これを知った父の因幡守は激しく怒った。娘は桃の節句の日、この沼に身を投げてしまう。以来、桃の節句が巡ってくるたびに、機を織る娘の姿が沼の上に浮かび、そこを通りかかる人に向かってにっこりと微笑みかけるのだという。
- 広まり方
- 1956年・1976年の『季刊民話』栗駒物語(佐々木徳夫,小野和子)に記録がある。
- 地域
- 宮城県栗原市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ