ねこあしいし
猫足石
国内
未確認生物
- どんな話か
- 留守番の老母に飼い猫が忠臣蔵を演じて口止めしたが、老母がつい話してしまい翌朝死んでいたという。
- 細部
この地に大きな芝居の一座が巡業にやってきたとき、裕福な呉服屋の主人は年老いた母親一人を留守番に残して見物に出かけていった。一人残された老母が芝居のことをあれこれ思い描いていると、家で飼っている年経た猫が声をかけてきて、自分が芝居を演じて見せようか、そのかわり誰にも話したら命はないと持ちかけてきた。老母が承知すると、猫は後ろ足だけで立ち上がり、忠臣蔵の筋書きを見事に演じてみせたという。
ところが老母は、帰宅した家族が芝居見物の話を始めたのにつられ、うっかり猫が見せてくれた筋書きをそのまま語ってしまう。それが家族の見てきた芝居の内容とそっくり同じだったため不審に思われ、問い詰められた老母は飼い猫のトラ子が見せてくれたのだと白状した。気味悪がった家族は翌日にも猫を始末しようと決めていたが、その日の朝には老母が床の中ですでに息絶えており、そばにいた年経た猫は七、八間もひとっ跳びに跳ねて逃げ去ってしまった。このとき猫が跳んだ跡が石の上に残ったといい、その石は今も猫足石と呼ばれている。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』の妖怪変化・幽霊の事例篇に記録がある。
- 地域
- 宮城県角田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ