いしのまきのばけねことねこがみたたり
石巻の化け猫と猫神祟り
国内
未確認生物
- どんな話か
- 田代島・網地島の猫バナシは、猫が化けて人を化かしたり先生に取り憑いたりする世間話として伝わる。
- 細部
田代島や網地島には、猫にまつわる世間話がいくつも語られている。酒屋で飲んでいた男が、二重マントに高帽をかぶった客から向かいの島まで船で送ってほしいと頼まれ、渡し賃にもらった三円で飲み直そうとしたら、それがモチノキの葉に変わっていたといい、浜に上がるときの跳ね方から客の正体は猫だったとわかったという話がある。大漁のときには魚の心臓を猫神様に供える習わしがあったが、赴任してきた先生がこれを野蛮だと言って供え物を疎かにさせたところ、夜な夜な猫が宿舎まで先生を起こしに来るようになり、先生は体力を消耗して故郷で亡くなったという話も伝わる。
ほかにも、いい機嫌で魚を背負って歩く男が、猫の化けたどぶを風呂だと思い込んで浸かってしまい、その隙に猫が魚を持ち去って食べてしまうという話や、単身赴任の先生の家に夜な夜な猫が追分を歌いながらやってきて窓から覗き込むので、先生が恐ろしさのあまりガラスを塗りつぶしたという話、酒に酔った先生に猫が取り憑いて体育の号令をかけさせたという話もある。いずれも、島の外から来た先生や隙のある者が、猫にからかわれる筋立てで語られている。
- 広まり方
- 1989年刊『昔話伝説研究』所収、川島秀一「漁村の世間話―宮城県田代島・網地島の猫バナシをめぐって―」に五話まとめて記録がある。
- 地域
- 宮城県石巻市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ