なんざん
難産
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 難産で亡くなった女性のために百日間布を水辺にさらし、通りかかった人が水をかけると成仏できるという弔いの風習。
- 細部
- 北栄町に伝わるこの風習は、出産の際に命を落とした女性を弔うためのものである。難産で亡くなると死後に血の池に沈むとされ、そこから救い出すために、亡くなった人の着物や布を百日のあいだ川辺や水辺にさらしておく。そばを通りかかった人がその布に水をかけていくと、その功徳によって少しずつ血の池から浮かび上がり、やがて成仏できると信じられていた。特定の家族だけでなく、通りすがりの人々の善意の積み重ねによって死者が救われるという、地域ぐるみの弔いの形を示す言い伝えである。出産に伴う死を特別に扱う考え方は、血の池地獄をめぐる各地の民間信仰とも通じるものである。
- 広まり方
- 『因伯民談』1937年掲載の鳥取郷土会「社会心理調査報告(三)」に記録が残る。
- 地域
- 鳥取県北栄町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ