むらをすくってくれたおおかみ
村を救ってくれたおおかみ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 狼と村が和解して以後、犬神様として崇められ、幾度も村を助けたと語られる大屋の伝承。
- 細部
大屋の村は信濃十六牧の一つで、毎年三歳馬を定数だけ朝廷へ納めていた。ある年、子馬がことごとく狼に食われ、怒った村人が山中に罠を仕掛けると子狼が一頭かかった。夜、群れが村へ押し寄せて一晩中吠え続ける。村長はやぐらの上から、子を取られれば吠えるのはお前たちも同じだ、馬の身にもなってみよ、この村は馬を飼わねば立ちゆかない、これからは野山で鳥獣を捕るのをやめるから村を襲うのはやめてくれ、と叫び、子狼を放した。
狼は引き上げ、以後は神として祀られて馬を安んじて飼えるようになった。のちに娘が悪者に襲われかけたとき山から狼が現れて相手を噛み殺し、飢饉の年には村はずれに鳥や獣が積まれていた。村人はこれを狼からの贈り物と受け取り、犬神様への敬いをいっそう深めたという。
- 広まり方
- 1987年刊『長野県史 民俗編 東信地方 ことばと伝承』第12編口頭伝承、細川修・松本清人による世間話の章に三話が続けて収められている。
- 地域
- 長野県東御市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ