まつもとのむじなとゆきよのよびあい
松本のむじなと雪夜の呼び合い
国内
未確認生物
- どんな話か
- 木を伐る音を巧みに真似、雪の夜には声を掛け合って人と競い、朝に戸口で死んでいた獣。
- 細部
- むじなは木を伐り倒す音を上手に出すという。どんな仕組みで鳴らすのかは分からないが、ズイコズイコと鋸を挽く音から始まり、バシャバシャドシャンと倒れるところまで一続きに聞かせる。明治の話として、山中の小屋で一人暮らしをしていた水汲みの喜助という男の一件も伝わる。雪の晩に火にあたっていると、喜助のほおっぺた、と呼ぶ声がする。狸かむじなのよばりあいだと察した男は、そういうやつのほおっぺた、と言い返した。声は次第に近づいてくる。この掛け合いに負ければ食い殺されるというので、暖を取りながら盛んに応じ続けると、声はやがて小さくなって消えた。夜が明けて戸口を見ると、むじなが死んでいたという。
- 広まり方
- 1990年刊『長野県史 民俗編 中信地方 ことばと伝承』第12編口頭伝承、たぬきの話のうち木を伐る話とむじなのよばりあいの項に二例が載る。
- 地域
- 長野県松本市
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ