かすおのむじな
粕尾のムジナ
国内
未確認生物
- どんな話か
- 橋で消えた年寄り女や馬に乗りたがる話、毎夜声をかけ続けて男を死なせた話など、粕尾に伝わるムジナの怪異の数々。
- 細部
- 粕尾には昔からムジナにまつわる話が数多く残っている。夜中に酒を飲んで自転車で帰る途中、笹平集落の橋のあたりで手拭を被った小さな年寄りの女を見かけ、ベルを鳴らしても避けないので脇を通り抜けて振り返ると、もう姿がなかったという体験がある。ムジナは馬に乗りたがる性質があるともいい、馬に乗っている人を化かして自分がその馬に乗り込んでしまうのだという。北村の山奥で炭焼きをしていた男は、毎夜小屋の戸を叩いては塩引きや魚のいいところをねだる声に応じ続けた末、とうとう死んでしまったが、これは縁の下に住むムジナの仕業だと考えられている。馬置集落では大根畑に立つ娘の姿がムジナが大根の葉を頭に乗せたものだと見抜かれ、天秤棒で捕まえられたこともあった。敗戦前には、数十匹のムジナを飼っていた家があり、檻の前に提灯の火のようなものが見えると評判になったが、実際には飼い主が見ると、ムジナの吐く息そのものが赤く光っていたのだという。
- 広まり方
- 1974年の『粕尾の民俗―栃木県上都賀郡粟野町旧粕尾村(下粕尾は除く)―』所収「九 口承文芸」(東洋大学民俗研究会)に記録がある。
- 地域
- 栃木県鹿沼市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ