さどのすりばちでつくむげんのかね
佐渡のすり鉢で撞く無間の鐘
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 大晦日の夜にすり鉢を無間の鐘に見立てて撞いた妻のおかげで一代限りの長者になれたが、墓には蛭が棲み続けたという話。
- 細部
- 慶長の頃、但馬に生まれたある人物が佐渡の相川へやってきて金鉱を掘り当て、一時は裕福な暮らしを送っていたが、まもなく生活に行き詰まり、大晦日でさえ家に戻れず山中の鉱穴で夜を過ごすようになった。留守を守る妻は、大晦日の晩に牡丹餅をこしらえようと餅米を搗いていたところ、ふと無間の鐘の言い伝えを思い出す。そこで手元にあったすり鉢を鐘代わりに見立て、擂り粉木で叩いてみたところ、たちまち家の運気が上向き、昼夜を問わず千貫もの金塊を掘り出す長者になったという。ただしこの富は一代限りとされ、無間の鐘を撞いた者の墓には七代のあいだ蛭が棲みつくと言い伝えられており、この男の墓にも実際に蛭がいたと伝わる。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1935年掲載、中山太郎「無間の鐘」の記録による。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ