みずいでのさんじん
水井出之山人
国内
未確認生物
- どんな話か
- 蓼科山にいるという鬼で、伐採の際に木の唸りや笛鉦の音、人の笑い泣きが響いたと伝わる。
- 細部
- 蓼科山にはこの鬼と、虚深之山姥と呼ばれるものが棲むといわれた。正徳五年の秋、木を伐ろうとしたとき木そのものが唸る声を上げ、やがて鐘や笛の音が入りまじって囃子のように聞こえた。数人ぶんのしわがれた声が、笑い、また泣くように入り乱れて聞こえたともいう。この一件以来、単身で山へ入るときは酒を供え、木を伐る理由を権現に申し述べ、祈ってからでなければ祟りがあるとされるようになった。怪異が具体的な作法を生んだ経緯を伝える話である。
- 広まり方
- 1931年の『旅と伝説』所収、高橋宏一の蓼科山紀行に記録がある。
- 地域
- 長野県茅野市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ