からつのさんけいをこうくじらのたたり
唐津の参詣を乞う鯨の祟り
国内
未確認生物
- どんな話か
- 呼子の鯨は和尚の生まれ変わりとされ、参詣を口実に助命を乞う夢を無視して獲ると祟りで遭難すると伝わる。
- 細部
- 呼子や小川島の漁師たちの間では、鯨にまつわる不思議な話がいくつも語り継がれている。ある漁師の夢に鯨が現れ、明日は大宝山に参詣するためこの沖を通るから見逃してほしいと頼んだが、聞き入れずに網にかけてしまった。すると空に恐ろしい雲が湧き上がり、その中に女の顔が浮かんで笑うと、たちまち嵐となって鯨組の一同は海に呑まれてしまったという。ほかにも、親子の鯨が弁天島参りを理由に助けを求めてきたのに仲間に押されて仕留めてしまい、家に帰ると玄関先で銛が落ちてきて子どもが命を落とし、その子と共に海へ身を投げたという話や、鯨の皮の下にある薄皮は和尚が生まれ変わった証だとする言い伝えもある。参詣に行くから捕らないでくれと夢で訴えられたのに漁に出て、大風で船が沈んだという類話も伝わっている。
- 広まり方
- 1933年の『旅と伝説』所収、櫻田勝徳「鯨と鯨組」、1999年の『日本常民文化紀要』所収、松崎憲三「鯨鯢供養の地域的展開」、および同年の『常民』所収、中央大学民俗研究会による佐賀県東松浦郡呼子町の調査報告書に、それぞれ類話が記録されている。
- 地域
- 佐賀県唐津市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ