くぎょうにばけたむじな
公卿に化けた狢
国内
未確認生物
- どんな話か
- 地方巡検に来た公卿が実は狢の化けた姿で、正体を現して群犬に襲われ死んだという伝説。
- 細部
江戸時代のこととして伝わる話に、地方巡検で気仙沼を訪れたという公卿にまつわるものがある。片浜下の畠山家に泊まったこの人物は魚を好んで大量に食べ、七日ほど滞在する間一度も入浴せず、なぜか犬をひどく嫌って、外出すると犬たちが集まって激しく吠えたてたという。ある伝えでは、この公卿は気仙の有住まで来たところで群犬に襲われて咬み殺され、その正体は古い狢であったと明かされる。
別の伝えでは、あまりに魚を食べる様子を家人が怪しみ、風呂に入れて節穴から覗いたところ、湯桶の縁に立つ大きな狢の姿を見つけて鉄砲で撃ち殺したところ、公卿の姿に戻っていたが、翌日改めて日に当ててみると再び大狢の姿に戻ったとされる。この古狢はもと京都の寺に棲んでいたのが奥州まで下ってきたのだという説もあり、畠山家と階上村の近藤家には、この公卿から授かったという護符の掛軸が伝わっているという。
- 広まり方
- 1956年の『宮城縣史 民俗3』所収「妖怪変化・幽霊:事例篇」(宮城縣)に、内容の異なる二つの伝えとして記録されている。
- 地域
- 宮城県気仙沼市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ