ふじかわぐちこのいきたちちのくちよせ
富士河口湖の生きた父の口寄せ
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 大正元年生まれの女性が、米国に生きている父親をオイチという口寄せで呼び出してもらい、離別の予言を受けた。
- 細部
- 富士河口湖町でのある聞き取りによると、大正元年生まれのこの女性は、オイチと呼ばれる口寄せの担い手のもとを訪れ、当時アメリカに渡って暮らしていた父親を呼び出してもらったことがあるという。ここで注目されるのは、口寄せというと一般には亡くなった人の霊を呼び出す作法として知られる一方、この場合の父親はまだ存命だったという点である。生きている家族の心情や消息をうかがう手段としても口寄せが用いられていたことになる。呼び出されたオイチの口を通して語られたのは、父とは生きて再び会うことはないだろうという予言であった。海を隔てた遠い家族の行く末を占う場としても、口寄せが機能していたことをうかがわせる。
- 広まり方
- 2003年刊行の『山梨県史』第一編第五章第四節「他所と媒介する人」(山田厳子)に記録されている。
- 地域
- 山梨県富士河口湖町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ