こひのうらみ
古碑の怨
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 供養の文字を泥足で踏まれて怒った古碑の霊が鬼のような姿で村人を襲い、郷士に斬られて祟りが鎮まったという話。
- 細部
高さ2メートルほどの古碑があり、「元応□年九月十五日」という文字が刻まれている。今からおよそ200年ほど前、この碑は八幡社近くの小川に橋の代わりとして架けられ、百姓たちが供養の文字の上を泥足のまま渡っていた。橋が架けられて間もなく、夕暮れ時にこの道を通る村人の前に、鬼を思わせる恐ろしい姿の怪物が現れて襲いかかるようになったという。村の郷士、馬場某がある夜ひとりでその場所へ出向くと、橋の近くの桜の老木のそばに仁王のような恐ろしい鬼が現れた。
馬場某が斜めに斬りつけると確かな手応えがあり、怪物は煙のように消え失せた。翌朝見に行くと怪物の亡骸はどこにもなく、代わりに橋石の片側が刃物で削ぎ落とされたような跡が残っていた。村人たちは「碑にも霊があり、泥足で踏まれたことを怒ったのだろう」と考え、碑を現在の位置に立て直して手厚く供養したところ、その後は怪異が起こらなくなったという。
- 広まり方
- 出典は『宮城縣史 民俗3』(1956年)の妖怪変化・幽霊「事例篇」。
- 地域
- 宮城県仙台市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ