きつねつき
キツネ憑き
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 暮らしが行き詰まると人にキツネが取り憑き、口走ったり食を断ったりするが、憑きが落ちた後の記憶はないとされる。
- 細部
雲南市掛合町一帯では、暮らし向きが悪化した人にキツネが取り憑くと伝えられてきた。取り憑かれた者は独り言のように何かをしゃべり続け、食事も喉を通らなくなるが、キツネが離れたあとは憑かれていた間の記憶をまったく残していないという。心身が弱っている人は、キツネが離れる際に命を落とすことも少なくないと恐れられた。出雲地方には、憑かれた者を梅の枝で打つと様々なことをしゃべり出すという対処法も伝わる。
地元では横屋と呼ばれる拝み手や、稲荷を祀る円通寺の住職が「キツネ落し」という祓いの技を行っていたといい、キツネに憑かれた家は「スジがない」として、ふだんの付き合いには差別がなくても、縁談の場では嫌われて破談になることがあったと語り継がれている。
- 広まり方
- 国学院大学民俗学研究会が1984年に行った民俗採訪『島根県飯石郡掛合町旧掛合村』の聞き取りとして、複数の事例がまとめて記録された。
- 地域
- 島根県雲南市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ