きつねつき
狐つき
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 明治20年ごろ、狐につままれて家出した男が狐憑きとなり、父の説得で瘤が指先から消えて治った。
- 細部
明治20年ごろにあった話だという。3、40歳ほどの男が狐に化かされて家を飛び出してしまい、心配した村人たちが総出で捜し回った。見つかったときには木陰にうずくまっていたが、目はつり上がり、手足も縮こまって狐に似た格好になっていたという。家に連れ帰ってからも様子は元に戻らず、いわゆる狐憑きの状態になって、油揚げや豆腐ばかりをいくらでも欲しがって食べた。見かねた男の父親が、狐に向かって出ていかなければ捻り殺すぞと厳しく言い聞かせたところ、狐は瘤のような形になって手先の方へと少しずつ移動していった。
やがて指先まで追い詰められると、男は声を上げながら倒れ込み、そのとき手にあった瘤はすっかり消えていたという。その後三日間眠り続け、さらに一ヶ月ほどはぼんやりとした状態が続いたと伝えられる。
- 広まり方
- 1922年の『民族と歴史』所収、高田十郎「西播の狐憑」に記録がある。
- 地域
- 兵庫県赤穂市
- 年代
- 明治
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ