ふじよしだのならんでとぶきつねっぴ
富士吉田の並んで飛ぶ狐っ火
国内
未確認生物
- どんな話か
- 蓮池のそばや山の尾根など向原の各所で、提灯のような灯りが並んで現れる狐っ火が繰り返し目撃されてきたという。
- 細部
富士吉田市向原では、狐っ火と呼ばれる怪しい灯りの目撃談が数多く語られてきた。役場の帰り道、蓮池のほとりでそれを見た老人がいたほか、小明見のあたりでは丸い提灯のような火が十も二十もつながって現れ、大勢が話しているようなざわめきが聞こえたともいう。子供の頃に見たという舟久保敏男さんは、狐が自分の足元に来ていると感じたと語っている。夜遅く山の裾野を通ったときにピコンピコンと灯りが見えた例や、田んぼの上を飛ぶ火のそばに狐の後ろ足が見えたという例もある。
高座山の前では、電気の玉ほどの明かりが一本松の下から現れて尾根を飛び、後光が差さないのが狐っ火の特徴だと語られた。大明見との境の山では灯りが順々に並んで現れ、「狐っ火がとおるぞ」と言い合ったという。金剛坊で見た羽田甚蔵さんは今はもう見えなくなったと話し、雨坪や阿弥陀堂の近くでは蛍の光のような灯りが見られた。狐塚と呼ばれる土地では狐火が出るために商売が繁盛しないとも言われていた。
- 広まり方
- 1983年の『向原の民俗(上)』と1984年の『向原の民俗(下)』(いずれも山梨県富士吉田市、都留文科大学民俗学研究会)の口承文芸・世間話の項に、狐っ火の目撃談としてまとめて記録されている。
- 地域
- 山梨県富士吉田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ