やまのうちのよめにばけるきつね
山ノ内の嫁に化ける狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 土産を奪い、道を消し、嫁にまで化けるとされた狐の話が下高井には十数話も集まっている。
- 細部
報告された話は数が多く、型もさまざまである。祝いの席の帰りに油揚を提げた者が川の中を歩かされ、翌朝には手荷物が消えていた。婚礼へ向かう途中で道が分からなくなった者は、もらった油揚を道端へ捨てた途端に元の道に戻れた。風呂に入るのが困ると狐に頼まれて入れ替わった武士が、気づけば肥溜めに浸かっていたという話や、温泉と思い込んで肥溜めに入り良い心地でいたという話も伝わる。
柳の下で迎えの者を叩いたら狐だった、校長が道より遙か上へ迷い出た、傘と思ったものが棒切れだったなど、日常の一場面が食い違う形で語られる。嫁に入った狐が授乳の姿を覗かれて石になったという話、生まれた子の下半身に毛と尾があり金が木の葉に変わっていたという話もある。石と思って腰かけて谷へ落ちる、追いつけない提灯を追う、鳥居の前から先へ進めないといった迷いの話に加え、化かされたら犬か馬の字を背に書けばよい、狸には効かない、油揚を口へ寄せると憑いた狐が舌を出す、寝ている狐に石を投げると憑かれる、といった対処の心得まで伝えられている。
- 広まり方
- 1938年の『旅と伝説』に連載された安間清「狐にばかされた話」の各編に十七例が収められている。
- 地域
- 長野県山ノ内町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ