かじなみさまときつね
梶波様と狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 若桜町の狐は、憑き物落としの梶波様信仰や人を化かす昔話など、多様な言い伝えの主人公になっている。
- 細部
- 若桜町には狐にまつわる話がいくつも伝わっている。狐が人に取り憑いたときは岡山の梶波様のもとへ御幣を借りに行く風習があり、梶波様は狼の神とされて穢れを厭うため、道中は地べたに下ろすことなく、家の中に招き入れることもしない。迎えてきた後は屋外に小さな祠を構えて生きた魚を放ち供える。憑き物が落ちれば、借りた御幣は再び梶波様へ送り返される。昔話としては、川獺に仕返しをされた狐が寒中に尾を水に浸けて釣りをしようとし、尾が凍りついて動けなくなったところを人に討たれた話や、狐を懲らしめようとした馬子が逆に化かされ、障子の隙間から覗いているつもりが実は馬の尻を見つめていたという滑稽な話もある。ほかに、行方の分からなくなった人を捜しに出た者が山中で狐に引き回された末、失踪した場所からは大きく離れた方角で見つかったものの、半年ほどのちに亡くなったという話も語られている。
- 広まり方
- 1959年の『西郊民俗』所収、平瀬拠英「若桜山中より(一)―鳥取県八頭郡若桜町吉川―」、1971年の『伝承文学研究』所収、三原幸久「鳥取県若桜の昔話(上)」、1975年の『伝承文化』所収の鳥取県八頭郡若桜町舂米調査報告に、それぞれ記録がある。
- 地域
- 鳥取県若桜町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ