きつね
狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 十傳という男が日見ノ峠の狐と宝物「七面グリ」を交換したが、乳母に化けた狐に騙されて取り返されてしまったという。
- 細部
千々岩との境に近い山田村の木場という土地に、十傳と呼ばれる男が暮らしていた。あるとき彼は日見ノ峠に棲む狐に持ちかけ、自分の持つ「八面グリ」と、狐が持つという珍しい「七面グリ」とを取り替えることに成功する。ところが翌日、十傳の乳母がわざわざ訪ねてきて「七面グリ」を見せてほしいと頼み、油断して手渡したところ、これはその乳母に化けていた当の狐であり、まんまと取り返されてしまった。
悔しく思った十傳は今度は神主の姿に扮して狐のもとへ赴き、人の手が触れた「七面グリ」だから祈祷し直すのだと言って持ち帰った。その夜、狐がこっそり取り戻しにやってきたものの、十傳は決して渡さなかった。すると翌朝、戸口には自ら舌を切って絶命した狐の姿があったという。
- 広まり方
- 1929年の『旅と伝説』掲載、榊木敏「伝説の島原(六)」に記録が残る。
- 地域
- 長崎県雲仙市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ