きつね
狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 畑をからかって皮を剥がれたり、山伏を脅かして仕返しされたり、化けて船に乗り恩を返したりする、対馬の化け狐の三話。
- 細部
対馬にはいくつもの化け狐の話が伝わる。畑で働く爺さんを一匹の狐がしきりにからかいに来たため、腹を立てた爺さんはトリモチを仕掛けて狐を捕らえ、その皮を剥いでしまったという。また、一夜の宿を借りたある山伏は、その家で死者の見張りを頼まれた晩、棺のふたが独りでに開いて中から手がぬっと伸びてきたので肝を潰し、のけぞった拍子に川へ転げ落ちた。後になって、以前自分が法螺貝を吹いて驚かせた狐からの意趣返しだったと悟ったという。
さらに、内地へ渡ろうとした狐は人間の姿になって魚を積んだ船に乗り込み、空腹のあまりブリの目玉だけをくり抜いて食べてしまった。上陸後は町へ出て「目のないブリを食べれば流行病にかからない」と触れ歩き、おかげで船の魚は飛ぶように売れたといい、これが乗せてもらった礼だったと結ばれる。
- 広まり方
- 1939年の『旅と伝説』に載る鈴木棠三「対馬の昔話(一)」「対馬昔話(二)」と、1975年の『昔話伝説研究』に載る藤田孝「対馬の昔話」に、それぞれの話が記録されている。
- 地域
- 長崎県対馬市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ