まつもとのばかしぎつね
松本の化かし狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 油揚げや折詰を狙って人を惑わし、道を見失わせたり土壺を風呂と思わせたりする狐の話。
- 細部
この地の狐は人の食い物、とりわけ油揚げや油を狙って化けたと語られる。ある亭主は情婦の姿をした狐に林へ誘い込まれ、野良帰りの者が見ると枯れ木の根元で丸くなって妙な様子で眠っており、我に返ると油揚げは一つも残っていなかった。畑の土壺に入って顔や手を洗っている男もいて、声をかけられると風呂を使っているのだと答えたが、気づけば油は一滴もなかった。夜道で帰り道を見失う話も多く、赤木山の狐のしわざとされた。
惑わされたと悟ったら煙草に火をつけて一服し、落ち着いて考え直すと目の前に大通りが現れたという。葬式帰りに眠り込んで折詰を失い、体調を崩した者はショーサに拝んでもらって狐憑きと判じられ、着物の袖から狐の毛を払うと快方に向かったという話も残る。
- 広まり方
- 1931年『郷土研究』の小口伊乙「信州松本在の狐」と、1942年『民間伝承』の丸山久子「狐の話」に見える。
- 地域
- 長野県松本市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ