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噂の出所をたどる

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栗原の狐ばなしのイメージ挿絵
この挿絵は当サイトが項目ごとに用意したイメージ画像です。写真や原典の図版ではありません。

くりはらのきつねばなし

栗原の狐ばなし

国内 未確認生物
どんな話か
栗原市各地に伝わる、化かされて幻を見せられたり、化け物を見破ったり、道に迷わされたりする狐にまつわる話の数々。
細部

栗原市には狐にまつわる話が数多く伝わっている。大岡では、祭りのふるまいでもらった折り詰めを田んぼで分け合っていたつもりの人が、じつは狐に化かされていただけだったという話がある。同じ地区では、魚を背負った男が山中で風呂を勧められて入ったところ実際には水でしかなく、おかしいと思って時計を見るとちょうど正午だったという話も伝わる。花山では、酒に酔って夜道を帰る途中の人が狐にたぶらかされ、自分の家に着いたと思い込んで子供に土産を渡したつもりでいたが、実はその土産は狐に平らげられており、残された缶詰には狐の歯形だけが残っていたという。

栗駒では、魚を買いに馬で出かけた帰り、身なりの良い腹痛を訴える女に出会って馬に縛りつけたところ、夜が明けると女は狐の姿に変わっており、いたずらをするなと言い聞かせて放してやると、その夜のうちに田んぼが三反ぶん耕されていたという話や、夜に水を引く仕事をして焚き火をしていた男が、尻を見せて誘いをかける美しい女を見つけ、狐だと見抜いて杖で頭を打つと、じつは二匹の狐が肩車をして化けていたことが分かり、慌てて逃げていったという話も残る。

お杉という女と遊び人の忠太夫が示し合わせて山で酒宴を開こうとしたところ、お杉として現れたのは狐の化けたものであったといい、このいきさつから「お杉ごまかしだますなよ」という囃し言葉が生まれたとも伝わる。佐藤清蔵という男が山中で「嫁が欲しい」と口にしたところ、ひとりの女が良い縁談があると持ちかけてきて祝言の支度まで整えたが、当日酒に酔って目を覚ますと誰もおらず、用意していた魚だけが狐に食べられていたという。

炭焼き小屋にいた男が屋根の上から「いいか」と声をかけられて「いいぞ」と答えると、刀の刃のようなものが突き出てきたので布できつく巻きつけて引き抜くと、それは狐の尻尾であり、翌日血の跡をたどると狐が死んでいたという話や、昭和十九年に千葉という人が南風と小雨の中を歩いていたところ、後ろから足音がついてきて咳払いをすると女の声で追いすがってきたという、狐に化かされた者が何人もいたとされる場所の話も伝わっている。

医師の丹野さんが倒れていた産婦を助けたところ、お礼だと渡された金は家に帰ると木の葉に変わっており、自転車に積んでいたはずのキジも消えていたという話、貴船地区には花子という名の狐がいて、見慣れない女の子に出会ったら用心しろと言われ、小豆をとぐような音を立てるのが得意なことから小豆洗いの異名でも呼ばれていたという話もある。このほか、夜になるとふだんは道のない場所に道が通っているように見え、それを歩いていくと持っていた土産を狐に奪われてしまうという話も、栗原市内では数多く語られている。

広まり方
1956年刊『宮城縣史 民俗3』、1971年の『伝承文化』宮城県栗原郡金城町長根・大久保・小迫調査報告、1974年の『民俗採訪』宮城県栗原郡花山村調査、1975年・1976年の『季刊民話』栗駒の狐話・ムジナ話(小野和子)に記録がある。
地域
宮城県栗原市
年代
昭和
検証状況
伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。

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