くれしのたたるきつねとあそぶきつね
呉市の祟る狐と遊ぶ狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 山の石に棲む八尾の狐の祟りで妻が熱病になった話と、狐が子どもをおぶって遊びに加わったという言い伝え。
- 細部
呉に伝わる狐の話が二つある。一つは、強欲な長者が運んできたと語られる山上の石にまつわるものである。その石には八本の尾を持つ狐が棲みついていたが、ある石材会社がこの石山を買い取って採掘を始めたところ、経営者の妻に、おこん狐の娘とされるおは狐が取り憑いて高い熱を出し、しばらく寝込んでしまった。困り果てた末に祠を建てて祀ったところ、妻の病はすっかり治ったという。もう一つは、五十代から六十代の人々が語る話で、狐は人の言葉を解すると信じられていた。
昔は子守りをする者が遊んでいるところへ狐が近づき、子どもを背負って一緒に遊びの輪に加わることもあったと伝えられている。同じ狐でも、山を掘り崩されて祟る姿と、子どもと戯れる姿という、対照的な二面が並んで語られている点が興味深い。
- 広まり方
- 1927年の雑誌『民族』所収、須賀竹一「瀬戸内海の島々」と、1928年の同誌に載る管多計「安芸倉橋島の話」に、それぞれ記録されている。
- 地域
- 広島県呉市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ