かるまいのひとをばかすきつね
軽米の人を化かす狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 軽米町では化け狐にまつわる話が数多く伝わり、人を化かして山中を歩かせたり姿を変えて現れたりしたという。
- 細部
軽米町には古くから狐にまつわる話が数多く伝わっている。昭和のはじめ頃、ある家の父親は山中で狐の群れが酒盛りをする様子を目にしたと語り、同じ時期、母親は、山の炭焼き小屋で過ごしていた息子のところへ夕飯を届けに向かったまま、行方が分からなくなったことがあった。気にかけた息子が跡をたどると、そこには狐の足あとが並んで続いており、ようやく見つかったときには持たせたはずの夕飯はすでに食べ尽くされていたという。
このほか、山で見知らぬ者に誘われるまま家に上がった気でいたら、実際には裸足で山中に立っており、手には栗のイガが刺さっていたという話や、ホウの葉を身にまとって着物に見せかけたり、木を伐るような音を響かせたりして人を驚かす狐の仕業も語り継がれている。女の姿に化けて髪を梳りながら笑う狐を猟師が鉄砲で狙っても弾は当たらず、追いかけても追いつくことはできなかったという例や、狐を虐めた沼集落の子どもたちが、夜になって化けた狐に連れ出され、その尾を提灯と思い込んで握ったまま夜明けまで歩かされ、足を傷だらけにしたという話も残っている。
- 広まり方
- 1983年刊『晴山の民俗―岩手県九戸郡軽米町旧晴山村―』の「九 口承文芸」(東洋大学民俗研究会)に収録された複数の狐話をまとめた。
- 地域
- 岩手県軽米町
- 年代
- 昭和
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ