からつしのきつねばかしとせいすいたいさん
唐津市の狐化かしと聖水退散
国内
未確認生物
- どんな話か
- 医者を化かしてお産を手伝わせたり、憑いた人が聖水で退散したりと、呼子町にはきつねに化かされた話が数多く伝わる。
- 細部
唐津市呼子町を中心に、きつねにまつわる話が数多く伝わっている。昔、夜中に呼び出された医者が尾上の広場で妊婦のお産を手伝い、ご馳走を振る舞われたが、後で気づくとそこは草むらで、居合わせた人々もきつねだったという話がある。きつねに取り憑かれて暴れていた人がいたが、カトリック信者が聖水を手にして近づいたところ、「恐ろしいものがきた」と口にしたなり体をすくめ、そのまま静かになったという。
塩鯖を売り歩く行商人が、通い慣れた道でなぜか迷って先に進めなくなり、人に話すときつねの仕業だろうと言われた例や、行方不明になった子供が三日後に戻り、うどんを食べていたと話しながら手にはミミズを握っていた例もある。カトリック信者のいる場所にはきつねが近寄らないため、コックリさんの術も効かないとも言われた。鰯漁の帰り道、山中で犬と思ってきつねの親子を蹴ってしまった漁師は、牛小屋の牛を出されたり家の壁に糞を塗られたりする仕返しを受けたという。
馬渡島ではきつねが御馳走を持ち去ったり、海の上で木を切るような音を出して人をだましたりするとも伝わる。呼子のオノウエ山にいるきつねが人間に化け、医者をその山へ連れて行ってお産を手伝わせ、お金を払ったという話も残っている。
- 広まり方
- 1999年の『常民』に掲載された中央大学民俗研究会「佐賀県東松浦郡呼子町調査報告書」と、1968年の『民俗採訪』所収の國學院大學民俗学研究会「佐賀県東松浦郡鎮西町打上」に、これらの話が記録されている。
- 地域
- 佐賀県唐津市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ